転勤が多い生活で、このところ地方での生活が続いています。関東出身で、最初は大丈夫かな。と思った地方生活ですが、「住めば都」とはよく言ったもの。まあ、その土地、土地でいろいろあるものの、都会だから、地方だからということは関係なく、それぞれいいところも悪いところも持ち合わせているんですね。当たり前のことですが、そのことに気付けなかった私。いろんな土地に暮らすようになって、ようやく身をもって実感しました。

先日、地方在住の友人と、「都会から人が来るとき、美味しい物を紹介するのって結構難しいよね~。」という話になりました。というのも、都会から友人、知人が来る際、地方に住んでいると必ず聞かれるのが「地元産の美味しいものが食べられるお店」「地元産の美味しいものが売っているお店」なのですが、せっかく地方にきたんだからと皆さんとっても期待が大きいのです。楽しみにしてくださるのは大変うれしいことなのですが、「せっかくだからちょっと張り込んでもいいものが食べたいの。」などといわれると正直困ってしまいます。

結論から言えば、地元産の特産品や名産品。超一級品といわれるような最高品質のものは東京、大阪などの都市圏に出荷され、料亭や高級レストラン、デパートなどで消費されるため、地方にはないからです。これは、地方では考えられないような値段での取引が都市圏では行われるためであり、地方ではその値段では需要がないのです。一見、残念なことのようですが、地方の生産者さん達にとっては、丹精したものが高額で取引されるのはとても良いことなので、考えようによっては、苦労に見合った評価を受けられるという意味において、喜ばしいことともいえるのです。

(私自身、以前、北海道に3年暮らしたとき、3年間で食べたどの毛ガニよりも、築地で購入したといういただきものの毛ガニが、今まで食べた毛ガニで一番おいしかったということもありました。)

ですが、「どんな特産品が食べられるのだろう!」と目をキラキラさせて都会から来た人に、こちらは毎度、満足してもらえるだろうかと気を揉みます。本当はもっともっとすごいものがあるのだけれど、地方にはおいていないという矛盾があるので、紹介する方としては、エース不在で控え選手で戦わされる。みたいなちょっと不本意な気持ちになるのです。

実際、生産地である地方は、食べ物がおいしいなあ。と感じます。鮮度が違うので、スーパーやごく普通の飲食店の食べ物も美味しい!生産地はすごい!と思うのです。けれど、都会のデパートや高級飲食店と比べられるとやっぱりちょっと分が悪い。超一級品は都会に行ってしまったことを考慮したうえでぜひ、地方に遊びにいらしてくださいね。そして、名産品や特産品を存分に楽しんでいただけましたら嬉しいなあ。最高品質からはちょっと落ちるけれど、その分、鮮度でカバーした食べ物が都会よりはお安く供されるのをお楽しみいただけたらと思うのです。

DSCN1403 - コピー

読後、ぽちっと応援いただけましたら嬉しいです。
にほんブログ村
にほんブログ村
人気ブログランキング

応援ありがとうございます。